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横浜、東京の歴史ある橋を周る橋梁見学ツア-を実施しました。

2023.04.25

新山下運河に架かる「霞橋」は、元々は隅田川に明治28年完成した全長約120mのプラットトラスの傷みの少ない部分を32. 96mの長さに再結合してここに移設されました。

「浦舟水道橋」は、明治中期に用いられた橋梁方式であるピン結合プラットトラス橋で、この構造では日本に現存する最古のものです。部材の接合部は1本のピンで繋がっています。

浦舟水道橋

栄区のいたち川上流に架かる「昇竜橋」は横浜に現存する最古の石橋で、昭和51年に移転した神社の社殿に至る参道であったことから、神秘的な雰囲気が漂います。

昇竜橋

それから東京に向かい、隅田川水上バスに乗って「蔵前橋」「厩橋」「駒形橋」「御妻橋」を見学しました。いずれも関東大震災の復興で昭和2年から6年の間に架けられていて、当時の日本の技術力や震災復興の力に驚かされます。

蔵前橋

最後に勝鬨橋とその資料館を訪ねました。

昭和15年の完成当時は跳開橋として東洋一の規模を誇っていましたが、昭和45年の開閉を最後に開かずの橋となっています。片持ちの先端部は、歩いて渡るとかなり揺れます。

勝鬨橋

以上で橋梁見学ツア-は終了。

橋梁は土木分野ではありますが、その緻密に組まれたトラス構造に美しさを感じました。

(新建築構造研究会)